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特集/Heat Control Design  夏暑い家、冬寒い家 ~遅れた日本の断熱事情~

2016/11/25

住まいの快適性を大きく左右するのが室内の温熱環境ですが、それが今、大きく変わり始めています。「家の作りやうは、夏をむねとすべし」という吉田 兼好の『徒然草』的な考え方は関東から南の地域でも否定され、住宅の高気密・高断熱化を欧米並みの水準に高めようという動きが活発です。しかし、果たして 高気密・高断熱の住まいは本当に快適なのでしょうか。また住宅のデザインにはどのような影響があるのでしょうか。温熱環境を快適にする仕組みや住宅実例を 紹介しつつ、さまざまな疑問に答えます。

 

01 暑さ、寒さを感じる仕組み
暑さ、寒さをなぜ感じるのか/「放射」を防ぐ断熱と遮熱 /蓄熱・蓄冷でより快適に


02 時代遅れの日本の窓と断熱
サッシの種類/簾やシェードも遮熱効果は高い/断熱・気密性能は施工が大切


CASE STUDY
暑くなく、寒くなく、1年を通して心地良く過ごせる住まい。四季があり寒暖差の大きい日本の風土で、理想的な温熱環境に近づこうと、これまで多くの建築家 がさまざまな試みを行ってきました。その答えは多種多様で、建主の感性と住宅の機能、そして自然環境の織り成すコラボレーションとも言えます。ここでは快 適な温熱環境を追求したケーススタディとして、生き生きとした暮らしを実現した3軒を紹介します。

 

 

 

 

CASE 01. 一年を通じて安定した室温を保つRC外断熱の住まい
S Residence Yokohama-shi, Kanagawa  Architect : アーキスタジオ 琴 雅佳

 

 

 

 

CASE 02. プライバシーや断熱性を確保しつつ外部空間を取り込んだ住まい
N Residence Moriya-shi, Ibaraki  Architect : 伊礼智設計室

 

 

 

 

CASE 03. 夏の冷気、冬の暖気を生かす片流れ屋根のパッシブデザイン
N Residence Nagano-shi, Nagano  設計:HAN環境・建築設計事務所