2021/04/01
窓越しに庭の草花を眺めたり、風が吹き抜けるテラスで食事をしたり……。慌ただしい一日のなか、自然を感じるひとときがあれば暮らしの質は格段に上がります。光や風、植物。自然を楽しむ暮らしをかなえましょう。
FUZZY SPACE PLANNING “使える”中間領域をデザインする
土間や軒下など、室内外をつなぐ中間領域。日の光や心地良い風が感じられる場所を設計する際は、過ごし方を想定したうえで「どこに」「どのように」取り入れるかが重要なポイントになります。日本の気候や住み手のライフスタイルに合わせた、活用度の高い中間領域の在り方を考えましょう。 1. 現代の暮らしに合った中間領域 “家時間”の大切さが見直されている現在、求められているのは、自然を感じられる居場所。多目的に使える快適な“中間領域”がより暮らしを豊かにします。
2. 自然を感じるプランニング 半屋外と半屋内に分別される中間領域は、居室とのつながりを意識しながら、そこでの過ごし方を想定したうえで設計しましょう。ポイントとなるのは“もう一つの居場所”。
CASE 1 N Residence(no.93に掲載) 設計/GA設計事務所 POINT 1 庭へのアプローチを含めた軒下空間 POINT 2 パブリック空間から常に見えるバッファー
CASE 2 A Residence 設計/中村拓志&NAP設計事務所 POINT 1 仕上げ材をそろえたリビングダイニングの延長 POINT 2 プライバシーを遮りながら緑を取り込む屋根のデザイン
CASE 3 K Residence(no.99に掲載) 設計/IKAWAYA建築設計 POINT 室内とのつながりを生む造作家具
CASE 4 S Residence(no.98に掲載) 設計/手嶋保建築事務所 POINT 庭と居室をつなぐ回廊のような広縁
CASE 5 T Residence(no.84に掲載) 設計/彦根建築設計事務所 彦根 明 POINT 1 2カ所からアクセスできるレイアウト POINT 2 切妻屋根がつくる“こもり感”
CASE 6 Aoyama Residence(no.109に掲載) 設計/aoydesign POINT リビングを囲む軒下空間で広がりを創出
CASE 7 Ogata Residence(no.96に掲載) 設計/KONARA HOUSE POINT エントランスポーチを兼ねた軒下空間
CASE 8 F Residence 設計/GA設計事務所 POINT 趣味の場を兼ねた土間空間
CASE 9 N Residence(no.101に掲載) 設計/CO2WORKS POINT 職と住の境界となる通り土間
3. STYLE WITH GREEN/過ごす場と家具
多様なデザインで、室内と同じようなくつろぎの場を演出できるアウトドア家具。行為に合わせた広さの確保や家具選びで、中間領域の居住性が格段にアップします。
4. 狭小地での設計アイデア
設計/GEN INOUE(no.103に掲載) 隣家が建て込み、中間領域を確保できないとき。断面的な視点を取り入れた立体的なプランや開口計画で、最大限自然を感じられる住まいがかなう。 METHOD 1 庭とデッキテラスのレイアウト METHOD 2 開口計画 METHOD 3 中庭と吹き抜けのデザイン METHOD 4 庭と植栽スペースの配置