【新刊】Global Designers, Local Insights 海外デザイナーのインテリア手法を学ぶ
2025/10/23
多彩な素材や色を自在に操りながらも、空間に統一感と個性を生み出す……。海外デザイナーたちの手掛けるインテリアには、洗練さと遊び心が同居しています。ここでは空間づくりの11のアイデアと共に、唯一無二の美意識で空間と向き合う四人のデザイナーたちのアプローチを紹介。形と質感が織り成す、創造的な住まいのヒントを探ります。
写真上
グレートーンが描く、静謐で豊かなレイヤー
Designer:Elisa Ossino
イタリアのデザイナー、Elisa Ossinoが手掛ける、キッチン家電ブランド、V-ZUGのミラノスタジオ。現代的なテクノロジーと職人の手仕事、天然素材による温もりあるミニマリズムが核となる。グレーの濃淡を繊細に重ねながら、石やタイル、漆喰といった異なる素材の質感を引き立て、豊かな表情を生み出した。空間に静かに呼応するような、素材感をそろえた家具により、視覚的な調和を演出している。
空間に生命感を与えるワンポイントカラー
Designer:Elisa Ossino
Elisaがデンマークのクリエイティブディレクター、Josephine Akvama Hoffmeyerと共に手掛けたアパートメントのリノベーションは、タイルを主役にした遊び心あふれる空間構成が魅力。全室の床・壁に用いた鮮やかなタイルは、光の反射や揺らぎを繊細に捉え、空間にリズムと変化をもたらす。なかでも印象的なのが、柱や戸棚、暖炉に使った赤。強い色の“一点投入”が、空間に生き生きとした生命感を宿している。
淡い暖色に包まれる、安らぎの私的空間
Designer:Jaime Hayon
感情に触れる空間を追求するJaimeにとって、プライベートスペースは心を解きほぐす場であることが重要だ。淡いピンクのベールを纏ったような室内は、壁、ファブリックやミラーに至るまで柔らかな暖色で統一され、包み込まれるような安心感を生む。
インダストリアルなスチールの空間を、陽気さで満たす
Designer:Giampiero Tagliaferri
三層構造の中央が吹き抜けになったGiampiero Tagliaferriの自宅兼アトリエは、壁面から天井まで白いスチールで覆われている。可動式のスチール製書架が壁一面を占め、機能性と構造美が一体化。空間を照らすのは、大きく開いた窓から差し込む自然光だ。そこに、イタリアの洗練された雰囲気とカリフォルニアの自由な感性をつなぐヴィンテージ家具やアートを配し、無骨な空間がクリエイティブで明るいエネルギーに満ちている。
空間に詩情を宿す、有機的なセラミック
Designer:Laura Gonzalez
伝統的なクラフツマンシップを重んじるLauraの手掛けるインテリアには、彫刻的なセラミックが随所に取り入れられている。たとえば、暖炉を包むダイナミックなセラミックウォールや、壁面を優しく照らすフロアランプなどの陶芸作品は、有機的でありながら洗練された佇まい。手仕事でつくられたインテリアが、モダンな空間に温かな人間性を添えている。
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