From Editor/心地良く暮らすホテルのような住まい
2020/03/16

「ホテルのような住まいで暮らしたい」。本誌創刊のころから、取材の際にちらほらとオーナーから耳にしていたコメント。それは年々多くなり、実際にそのような住まいも増えています。ライフスタイルの多様化により、自分の生き方や暮らしに目を向ける人が増え、一般的にも住まいに対する意識が高まりつつあるからでしょう。一方、ホテルもラグジュアリーとビジネスという機能的なカテゴリーだけでなく、キッチンが付いていたり、カフェやニューヨークのアパートメントのようなしつらえだったりと、さまざまなスタイルのホテルができています。ある意味、カフェやホテルなどの商業空間は“住まい化”し、住宅は日常に非日常の部分も備えて“商業化”し、その在り方は近づきつつあるのかもしれません。
“ホテルのような住まい”にするために大切なのはトータリティーでしょう。たとえば、休日にはオープンキッチンで、好きな器に美しく料理を盛り付けてレストランで食事するように、少し非日常的な時間を楽しみたい。それは空間だけでなく、そこにある“モノ”や“コト”が含まれます。家具やアートから家電やテーブルウエアに至るまで、すべての“モノ”が合わさることでホテルにあるような一つの世界観が生まれるのです。さまざまな住まいを実際に見るのは難しいものの、カフェやホテルなどの商業空間は誰でも体験が可能です。ホテルは、そこでゲストが過ごすシーンを想定したサービスとデザインを提供し、また、そのデザインはトレンドなど時代を映し出す鏡でもあります。しかしながら、住まいは “日常”が基本にあるのを忘れてはなりません。ホテルで見たものをそのまま住まいに落とし込むことが難しい場合もあるので、何を取り入れるかといった取捨選択は必要です。まずは、自分の好みの空間を見つけて体験してみる。その経験は必ず住まいをつくるうえで役立つはずです。建築家と共に訪れてみると世界観が共有できるので良いでしょう。
Elisa SUMITA, Editorial Director
- カテゴリー
- no.135
- PR
- no.134
- no.133
- no.132
- no.131
- no.130
- no.129
- no.128
- no.127
- no.126
- no.125
- no.124
- no.123
- no.122
- no.121
- no.120
- no.119
- no.118
- no.117
- no.116
- no.115
- no.114
- no.113
- no.112
- no.111
- no.110
- no.109
- no.108
- no.107
- no.106
- その他のTOPIC
- no.105
- no.104
- no.103
- no.102
- no.101
- 増刊号
- no.100
- キャンペーン
- no.99 May
- no.98 MARCH
- no.97 JANUARY
- no.96 NOVEMBER
- no.95 SEPTEMBER
- no.94 JULY
- no.93 MAY
- no.92 MARCH
- no.91 JANUARY
- no.90 November
- no.89 SEPTEMBER
- no.88 JULY
- no.87 MAY
- no.86 MARCH
- no.85 JANUARY
- no.84 NOVEMBER
- no.83 SEPTEMBER
- レポート
- 読者プレゼント