料理や食事、入浴、就寝など行為によってさまざまな光環境が必要になる住まいの照明計画。空間を美しく演出し、家族にとって心地良い明かりをかなえるには、特性の異なる多様なメーカーの照明器具に精通し、暮らしに合わせて適灯適所に設計する照明デザイナーが欠かせません。ここでは、実例や二人の照明デザイナーによる対談を掲載。さらに100点以上の照明器具、20の設備照明メーカーも紹介します。
電力消費の高い白熱電球の製造中止を、経済産業省により呼びかけられたのが2008年。それから10余年、照明市場は大きく変化してLEDの普及が進みました。照明デザイナーとして第一線で活躍する武石正宣さんと早川亜紀さんは、このような光源の変化や住まいにふさわしい光をどのように捉えているのでしょうか。2人の対談を通して、光の質を考えた心地良い明かりとはなにかを探ります。
照明器具はデザインと共に、そこでの過ごし方や空間とのバランスを考えて選びたいもの。光源は、演色性が高く色温度の低いものにすると、リラックスした雰囲気を演出できます。また、設置に下地や造作工事が必要なものもあるため、基本設計の段階から照明プランも検討しましょう。
イタリアを代表する照明メーカーのFLOSは、システム照明の開発に注力しています。その照明には、いつの時代も美しい光の在り方や普遍的なデザインを探求してきた理念を反映。システム照明の自由度はそのままに、デザインを高め新たな光の在り方を示しています。
設備照明メーカーは国内を中心に多数あり、器具もさまざま。照明設計を行うメーカーは基本的にインハウスデザイナーが自社製品で計画しますが、フリーランスの照明デザイナーに依頼すれば多様なメーカーの器具を組み合わせられます。ここでは各メーカーの成り立ちや得意とする器具を紹介します。
2019年4月、毎年恒例のミラノデザインウィークが開催されました。今年は照明に特化した国際照明見本市、EUROLUCE開催の年でもあります。小型化するLEDパッケージが画期的で有機的なデザインを可能にし、環境や自然への意識がさらに高まっている印象を受けた今回。その特徴やポイントをレポートします。
建物や塀に囲まれた中庭では、周囲の視線を気にすることなく、よりプライベートな環境で自然を感じられます。さらに、庭によって居室同士にほど良い距離感が生まれたり、大開口によって屋外と親和性の高い室内を実現できたりと、複数の居室と庭が絡み合うからこそかなう、中庭のある住まいを取り上げます。
機能性や合理性を大切にすると同時に、エレガントな美しさを表現した数々のプロダクト。イタリアの建築家でありデザイナーのMonica Armaniは、シンプルを目指しながらも女性らしい感覚でトータルバランスを考慮し、どこか柔らかさのある洗練された製品を生み出しています。彼女が“クリーン”と表現するそのプロダクトの魅力を探ります。
流れるようにエレガントな曲線を描き、思わず触れてみたくなるほどになめらかな木肌が美しい家具。イタリアの小さな家具工房から生まれたCECCOTTI COLLEZIONI(チェコッティ・コレツィオーニ)は、昔ながらの職人の技術や感覚を最大限に生かし、どこまでも丁寧で自由なものづくりを追求している。そのこだわりを探るべく、工房の名残が感じられるイタリアの本社工場を訪れた。
年齢と共に変化するライフスタイルを考え、豊かな住環境を得るための方法の一つが集合住宅に暮らすこと。土地を所有しているなら、戸建てではなく賃貸収入を得られる賃貸併用住宅を建て、新たなコミュニティーを楽しむことも。ここでは、収益計画や経営のポイントはもちろん、空間性にこだわった建築家とつくる賃貸併用住宅の計画を解説。さらに2軒の実例を掲載します。