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From Editor/好きな物に囲まれて暮らすために

2020/01/16

今回は家具の大特集。本当の住まいづくりは建物が竣工してからがスタートで、時間をかけて気に入った家具を一つひとつ買い足していくことを楽しみたいもの。見慣れた我が家もそんな家具が一つ入るだけで印象が変わるかもしれません。とはいえ、家具を購入する前に考えなければならないのは搬入できるかどうか。家具や家電が大型化していくなか、搬入できず諦めるケースもあるとか。ソファを始め、海外製のビルトイン冷蔵庫や洗濯機は購入前に、搬入経路の確認にメーカーの人に見に来てもらいましょう。
日本の住宅で大きな物の搬入を難しくしている理由の一つは、設計するうえでの日本の基本モジュール。木造の場合、柱芯間の距離が910㎜という経済的なモジュールでほとんどが設計されているため、廊下や階段の幅は約800㎜になることも。そのような幅の狭さにもかかわらず、たとえばプライベート感を演出するために玄関から居室が見えないよう回廊にする、加えて天井高が2200㎜以下と居室より低いなどの条件が重なると、広いリビングに合わせた大きなソファを搬入するのは困難になります。もはや家具や家電など大型化の傾向と、日本の住宅のつくり方が合わなくなっているように思えます。
一方、リビングの大きな窓から搬入したら良いと考える人はいるかもしれませんが、美しい大開口を実現するために大半をFIXガラスにすると搬入も不可能に。やや悲観的に聞こえるかもしれませんが、現実を知っておくのは大切だと思います。これから新築、もしくはリノベーションする方は、一番楽しいはずの家具選びに搬入で支障がでないよう、事前に設計者と「こんな家具や家電を入れたい」という望みを共有しておきましょう。あるいは、気に入った家具が搬入できることを条件に住まいを設計するのも一案かもしれません。この場合は、プランより先に家具が決まっていないとなりませんが(笑)。

Elisa SUMITA, Editorial Director

 

 

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