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【新刊】From Editor/光の質を考えてつくるワンランク上の明かり

2019/11/15

住まいを誰とつくるのか。それには大手ハウスメーカーを始め、建築家、工務店などさまざまな選択肢がありますが、そのほか構造家やインテリアデザイナー、照明デザイナー、ガーデンデザイナーといった各分野の専門家もいます。なかでも照明デザイナーは、住宅業界ではあまり知られていませんが、ホテルやレストランなどの商業空間において活躍しています。
明かりは、ろうそくに始まって、19世紀にエジソンが発明した白熱電球、20世紀に発明された蛍光灯、そして青色発光ダイオードが開発されたことにより21世紀に入って普及するようになったLEDがあります。経済産業省がエネルギー消費を抑えるために白熱灯からLEDへの置き換えを促していたものの、発売当初のLEDは光の広がり方や色味が白熱灯の質には至っていませんでした。しかし、年々質が向上して価格も安定したことから、住まいにおけるLED化はさらに加速。朝から夜まで生活の時間軸が長い住まいでは、家族それぞれのライフスタイルや年齢にも対応する明かりを考えなくてはなりません。上質なインテリアの一部ともなる明かりをつくるには、綿密な照明計画が必要です。特に調光機能をもたせながら、光の質の異なるLEDと白熱灯をミックスした計画にする場合は、技術的に容易ではないため、照明デザイナーの存在は欠かせないでしょう。
照明デザイナーには、照明メーカーのインハウスデザイナーと照明設計事務所のデザイナーがいます。前者は自社の器具を使用して設計しますが、どこにも帰属していない後者は、さまざまなメーカーの器具を熟知し住み手の暮らしに合わせて自由に設計することが可能です。本誌が創刊した2000年頃は、住宅の設計に構造家がかかわるのは一般的ではありませんでしたが、今では多くのプロジェクトに構造家が参加。それと同様に、明かりで豊かな暮らしをかなえてくれる照明デザイナーは、今後、上質な住まいづくりにおいて必要となるでしょう。

Elisa SUMITA, Editorial Director

 

 

 

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