HOME > TOPICS > 【新刊】CLOSE-UP ガラス造形作家 小島有香子

【新刊】CLOSE-UP ガラス造形作家 小島有香子

2025/10/27

硬質なガラスに、色彩のグラデーションが柔らかさを宿す。建材である板ガラスを素材に、高度な研磨技術を幾重にも加えることでグラフィカルなイメージを立体のオブジェに落とし込むガラス造形作家、小島有香子さん。ミリ単位で緻密に研ぎ澄まされた作品は光を受けたとき、計算を超えた表情を見せました。

 

写真上左/ガラス造形作家、小島有香子さんのオブジェ作品「Layers of Light #8」の制作風景。積層した4色の板ガラスを、複数の研磨機を用いて思い描く形に整える。素材はビル用建材の板ガラスのため頑丈で、加工には力を要する

 

写真上右/木の葉がモチーフの作品「Layers of Light -Leaf- S Green」。奥は研磨する前の素材。グリーンとクリアの板ガラスを重ねて研磨し、なめらかな曲面とシャープなエッジを表現する。板ガラスの片面の金属膜が境界となり、規則的な層を描く

 

 



 

 

 

富山の大地に沈む太陽をモチーフにしたオブジェ「Layers of Light -Sun-」(W700㎜×D135㎜×H370㎜)。ブラウンの板ガラスを13枚重ね、曲面に研磨して厚みを変えることでグラデーションを描いた。Photo by Kichiro Okamura

 

 

 

 

6枚のガラスを大きくずらしながら斜めに重ね、シンプルな形に仕上げたオブジェ「Layers of Light #12-3」(W400㎜×D60㎜×H180㎜)。色が重なった小口も美しい。場所に合わせて立てて飾ることも想定している。Photo by Yukako Kojima